COLUMN
「武家や宮家の名残」白金台の歴史
【目次】
港区白金台は、白金台駅を中心に2駅4路線の充実したアクセス網があり便利な都会でありながらも、緑が多く、静かな住宅街も広がっていて、大変魅力的で住みやすい地域です。1400年以前の室町時代に、豪族である柳下上総介が白金付近を開拓した際に、大量の銀(白金)を持っていたことから白金長者と呼ばれていたことが「白金台」の由来といわれています。今回は白金台の歴史から、白金台の魅力を紹介していきます。
「豪邸」と大名屋敷
白金エリアには、江戸時代に点在した大名屋敷を、明治以降に実業家が再整備することで邸宅としたことから、広大な土地に庭園や屋敷がつくり込まれました。その後、大正から昭和初期にかけて東京の人口が急増したことで、未開拓地であった白金台の大名屋敷跡地が着目されはじめました。
聖心女子学院 − 石見浜田藩松平家抱屋敷跡 (一般公開不可)
石見浜田藩松平家抱屋敷跡に立地するミッションスクール、聖心女子学院。同じ敷地内に建つ聖心女子大学は旧久邇宮邸です。上皇后である美智子様の出身でもある聖心女子学院は、白金台の高級感を代表する一つなのではないのでしょうか。
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明治学院大学 − 摂津三田藩九鬼家下屋敷、信濃松本藩松平家下屋敷 (一般公開不可)
摂津三田藩九鬼家下屋敷、信濃松本藩松平家下屋敷など複数の跡地を合わせた土地に立地する明治学院大学などがあります。
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国立自然教育園・東京庭園美術館 − 讃岐高松藩松平家下屋敷跡 (一般公開可)
また、国立自然教育園・東京庭園美術館は、讃岐高松藩松平家下屋敷跡の一部が当てられており、5万坪をゆうに越える敷地規模からなる2つの施設は白金台の自然と高級感を表す魅力の一つです。
自然教育園
〒108-0071
東京都港区白金台5-21-5
TEL:03-3441-7176
9月1日~4月30日 9:00~16:30 (入園は16:00まで)
5月1日~8月31日 9:00~17:00 (入園は16:00まで)
休館日:毎週月曜日 (ただし、祝日・休日の場合は開園し、火曜日が休園)
祝日の翌日(ただし、土・日の場合は開園)
年末年始(12月28日~1月4日)
URL:http://www.ins.kahaku.go.jp
東京都庭園美術館
〒108-0071 東京都港区白金台5-21-9
Tel. 03-3443-0201(お問い合わせ先:050-5541-8600)
開館時間:10:00-18:00 (入館は17:30まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始
URL:https://www.teien-art-museum.ne.jp/
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八芳園 − 大久保彦左衛門の屋敷跡 (一般公開可)
江戸時代初期の大久保彦左衛門の屋敷であり、明治の実業家渋沢喜作(渋沢栄一の従兄弟)の邸宅だった八芳園。現在は、白金台の自然の丘陵と水地を利用した庭園として、白金台の中でも、歴史的な建物や遺物がバランスよく調和した、美しい庭園です。
八芳園
〒108-8631 東京都港区白金台1-1-1
TEL:0570-064-128
[受付時間(平日)/Weekdays]10:00〜19:00
[受付時間(土日祝)/Holidays]9:30〜19:30
URL:https://www.happo-en.com/banquet/
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こうした歴史を持つ白金台は、学校や有名店なども屋敷跡地に立地しています。東京の都市開発が活発に行われている中、自然と歴史的建造物に囲まれた高級感に満ちた白金台。その地形から、特殊な歴史的背景を有する白金台は、現在でも学問・芸術・自然・子育てなどさまざまな方面から注目を浴びている理由なのでしょう。